狐は豚に貢ぎたい

露文徒の雑記

プーシキン「オネーギン」について

1832年に執筆し終えたプーシキンの韻文小説「オネーギン」(原題:Евгений Онегин)ですね。

露文科の授業で最初に読まされた本です。

簡単なあらすじ

遊蕩児のオネーギンはペテルブルグの社交界で遊び歩いていたが、ふさぎの虫となり興味 を失ってしまったため社交界を去り、田舎の領地に移り住むことにした。そこでは、レン スキーという若い詩人と友人となり、毎日のように一緒に語り合い遊んでいた。レンスキ ーは隣村のオリガという令嬢に恋していた。オリガには、タチヤーナという姉がいてオネ ーギンはレンスキーとともにこの姉妹に会うことになる。タチヤーナはオネーギンに一目 惚れしてしまい熱い恋文を送る。しかしオネーギンは、タチヤーナの誘いを断り批判をす る。その後、タチヤーナは悲しみに暮れるがパーティーで再開することになる。そのパー ティーではオネーギンがオリガに対し思わせぶりな行動をとり、それを見たレンスキーが 激怒してしまう。レンスキーはオネーギンに対し決闘を申し込みオネーギンもそれを受け 入れる。その結果オネーギンはレンスキーを打ち殺してしまう。その後オネーギンは村を 去り各地を放浪する。すぐにオリガはレンスキーを忘れ、他の男性に惹かれ結婚して家を 出たが、タチヤーナはいつまでもオネーギンを忘れることができず塞ぎ込んでいた。その 後タチヤーナは家族の提案でモスクワに行くことになり、社交界で遊びまくる。数年後オ ネーギンも放浪を終え社交界でタチヤーナと再開する。しかし、タチヤーナはすでに結婚 しておりオネーギンはタチヤーナに告白するがフラれてしまう。

 

特徴・文学史上の意義

プーシキンはロシアの近代文学の父と言われていてレールモントフトルストイドストエフスキーなどの後の多くの作品に繋がるまさに露文科必修って感じの作品です。

また、この作品の主人公オネーギンは19世紀のロシア文学が産んだ典型的人間象である「余計者」の最初の一人とされています。

また、ヒロインのタチヤーナもロシア文学における美しい女性像の源流になっています。

ロシア文学では、都会の男と田舎の令嬢の恋愛の物語多いイメージ勝手に持ってるんですけどまさにそれですね。

タチヤーナは、チェルヌイエフスキー「何をなすべきか」のヴェーラ・パーヴロヴナみたいな貧乏人(失礼)と違って田舎の金持ちの家で大事に大事に育てられてきたので本当に大人しくてお嬢様って感じでいい子です。(ちなみに僕はヴェーラ・パーヴロヴナがめちゃめちゃ嫌いです。)

 

僕はロシア語苦手なのでよくわからないですけど、オネーギン連という詩の文体が使われていてそこも重要ポイントらしいです。

 

感想

この作品はとにかくタチヤーナが可愛い!僕が結婚したい

妹のオリガは、殺されたレンスキーのことなんてすぐ忘れて他の男と結婚してましたけど、タチヤーナは一途で健気な子です😢

 

あと僕はトルストイの「アンナ・カレーニナ」みたいな不倫小説が好きなので結末変えて不倫する方向に持って行ったら絶対面白いと思うんですよね。

まあ、そういう意味でトルストイの「アンナ・カレーニナ」は「オネーギン」の派生作品って感じもしますね。きっとトルストイも僕と同じことを思ったに違いない!

 

 

 

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