狐は豚に貢ぎたい

露文徒の雑記

帝人事件について

帝人事件っていうのは簡単に説明すると1934年に起きた帝国人造絹糸って会社の株式売買を巡る疑獄事件のことです。疑獄事件っていうのは偉い人の贈収賄事件のことです。

この事件が原因で齋藤内閣が倒れました。

 

事の発端は1927年の金融恐慌で鈴木商店が倒産したことです。

その時この商店の子会社である帝国人造絹糸の株式22万株が台湾銀行の担保になっちゃんたんですね。(その株はそのあと日銀に移されました)

 

その後、帝人が業績を上げたため、その株を入手しようという動きが活発になり、1933年財界グループ番町会の河合良成らが10万株を入手しました。

 

これに対して1934年武藤山治が経営する時事新報が「番町会が帝人を乗っ取った!」って言って、中島久万吉商工大臣の関与も指摘して攻撃し、その2ヶ月後に武藤が暗殺されたため疑惑が深まったってわけです。

 

そんなわけで中島商工相、番町会関係者らが逮捕され齋藤内閣総辞職に繋がったってわけです。

265回にわたる公判のすえ結局全員無罪になったみたいですけど、この事件の背後には平沼騏一郎、軍部、右翼勢力がいるって説があります。

そっちの方は違う記事で書きました。

luvul.hatenablog.com

 

 

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