二重内陸国について
二重内陸国とは
世界には、 陸の国境に囲まれていて、海岸線を持たない国、
『内陸国』が48カ国ある。
二重内陸国(doubly landlocked country)という。
つまり、二重内陸国では、海に出るために少なくとも2つの国境を越えなければならない。
現在世界にある二重内陸国は、リヒテンシュタイン公国(侯国)とウズベキスタン共和国の2カ国のみである。
リヒテンシュタイン公国(侯国)とは
通称リヒテンシュタインは、スイスとオーストリアに挟まれた小国であり、スイスもオーストリアも内陸国なので国境を二つ超えなくれば海岸線に出ることができない。
19世紀初頭までは神聖ローマ帝国の領土で帝国の崩壊とともにドイツ連邦に吸収される。ドイツ連邦解体後は独立し、1867年にはスイスと同じ永世中立国となる。1919年の合意に拠り、スイスがリヒテンシュタインの防衛を担当している。リヒテンシュタインは独自の軍事力を持たず、100名ほどの警察のみを保有している。
元首は国家の君主である公(侯)。公はリヒテンシュタイン家の当主による男子世襲制で、欧州他国の君主が象徴・儀礼的存在であるのに対して強大な政治的権限を有している。そのため「ヨーロッパ最後の絶対君主制」と言われる事もあるが、立憲政治、法の支配が確立されており、立憲君主制に分類することもある。
首都はファドゥーツ。
宗教はローマ・カトリックが79.9%、プロテスタントが8.5%、その他にイスラムなどが5.4%存在する。
欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国。
面積は160㎢、人口は35,789人。
ウズベキスタン共和国とは
ウズベキスタンは中央アジアに位置しており、全国土面積は447,400km2である。この国土面積は世界55位であり、人口は世界第42位である。独立国家共同体(CIS)のあいだでは、全面積は第5位、人口は第3位となっている。
ウズベキスタンは古代よりオアシス都市として栄え、シルクロードの中継地としても栄えていた。13世紀にはモンゴル帝国に支配されたが14世紀にはこの地から興ったティムール朝が西アジアに広大な国家を築いた。
19世紀にはロシア帝国に支配され、ロシア革命後はソビエト連邦下の共和国、ウズベク・ソビエト社会主義共和国となった。
ソ連解体後はウズベキスタン共和国として独立し、独立国家共同体(CIS)に加盟した。
面積は447,400㎢、人口は27,606,007人。
アラル海に接しているが、アラル海は海ではなく湖なので内陸国でOK。
アラル海は、旧ソ連時代に始まった気候を無視した綿花栽培のため、面積が急激に縮小している。他にも旧ソ連時代の政策が環境に大きな影響を及ぼしている。